『悪の華』で有名な押見修三さんの漫画で現在7巻までコミックスが発売されています。
前から気になっていた漫画で、7巻とある程度漫画が溜まったので読んでみました。
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漫画の内容
主人公の小森は親からの仕送りを受けながらも大学に通わず無気力な生活を毎日過ごしていました。
毎日ゲームと自慰だけの繰り返しの日々で唯一楽しみにしている事がひとつだけあって、それは夜の9時になるといつものコンビニやってくる一人の女子高生、麻理の存在でした。彼女は毎日同じ時間に同じものを買ってコンビニを出て行きます。小森はその後を家まで尾行するのが日課でした。そんなある日、いつもの様にコンビニから後をつけていると突然麻理が立ち止まり小森のほうを振り返ります。
小森が目覚めた時、外見はその大好きな麻理へと変わっており、麻理の家で寝ていました。中身だけが麻理へとすり替わってしまいました。
そんなストーリーから大好きな女子高生になってしまった訳ですが、入れ替わった訳ではなく、元の小森は小森のままがいて、麻理の中身だけ小森の意識が入ってしまったというかんじです。
では本当の麻理の意識はどこへ?
連載中の雑誌
双葉社発行の『漫画アクション』という隔週の漫画雑誌にて連載中です。毎月第1・第3火曜日の月2回発行なのでゆっくりなペースで連載されています。
人間のリアルな感情を表現
やっぱり押見さんは、人間のリアリティある感情をテーマにした漫画を書くのがとても上手な方です。
『悪の華』を読んでからこんなどろりとした漫画は読めないなぁと思いつつも最終巻まで読んでしまいましたが、それだけ引き寄せられるものが押見さんの漫画にはあります。
『ぼくは麻理のなか』という漫画もかなり人間の感情のリアルを描く漫画で、大好きな人に自分がなってしまったら?そしてそれが男から女だったら?というまるで男の中にある欲望の塊を表に出そうとするストーリーの展開になっています。
そして、内容もひたすら頑張るかっこいい主人公を描くのではなくて、ダメな部分も良い部分も描いています。でも、自分が読んだ感想ですと明らかにダメな部分が出まくりな感じがしますが。
例えばとてもきれいな方がいたとして、あまりにも自分の好みに合っているせいで話しかける事すらままならない女性がいたとします。
ある日突然その女性になっていたとき男はどう思うのでしょうか?やっぱり一瞬でも裸体が見たいとか思うのでしょうか?
そんなリアルでも考えそうな事をしっかり物語として展開し、描写するのが押見さんの漫画の素晴らしいところです。葛藤するのは人間のリアルで考えそうな奥深い感情で、そこにきれいさを見せません。
みんなが見せない奥の方に隠している感情は理性というきれいなベールで隠されています。それを失った時、そこには何があるのでしょうか?
この漫画はもちろん男である主人公の感情だけでなく、そのまわりにいる人全ての感情を描いています。
アニメ化する?
今のところアニメ化の話はなさそうです。
もしアニメ化が決まったとしても『悪の華』のような作りになるのでしたら、あまり見たい気持ちにはなりませんね。笑
僕はあのアニメは苦手です。
まとめ
別に読んだから嫌な気持ちにさせるとかそんな漫画ではないです。
ただその感情表現がなかなかリアルなので読んでいて自分もこんななのかなと考えさせられる気持ちにはなりました。
漫画の最後にはいつも2・3ページくらいで押見さんの過去の話が描かれています。自分が性に目覚めたときに思い出とかです。
それは毎回漫画のストーリー展開に沿わせた話の内容になっているので結構楽しめます。
そんなおまけを読みながら自分の過去を思い出したりして変な気持ちにさせてくれます。笑
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